モンテルカスト(キプレス・シングレア)の眠気などの副作用情報と飲み合わせ【飲み過ぎたけど大丈夫?】

モンテルカストは1歳以上のお子さんから、高齢の方まで使う可能性のある薬です。

小児ぜんそくのお子さんは使われていることも多いことだと思います。

モンテルカストを使用中の保護者の方から聞かれる質問や、薬剤師として伝えたいことを中心にまとめていきます。

モンテルカストの効果と用法・用量【先発はシングレア・キプレス】

モンテルカスト(キプレス・シングレア)はロイコトリエン受容体拮抗薬に分類される、アレルギーを抑える薬です。
気管支ぜんそくや、花粉症などのアレルギー性鼻炎に使われています。

先発品はシングレアとキプレスの2種類です。

基本的に、1日1回就寝前に飲む薬ですが、食事の影響は少ないです。
小さいお子さんの場合、夕食後に飲んでも問題ないでしょう。

 

同じ分類の薬に、プランルカスト(オノン)があります。
プランルカストについては>>>プランルカストの効果や副作用、飲み合わせをご覧ください。

モンテルカストの用法・用量【気管支ぜんそく】

年齢通常の用法・用量
モンテルカスト錠成人10mgを1日1回就寝前
モンテルカストチュアブル6歳以上の小児5mgを1日1回就寝前
モンテルカスト細粒1歳以上6歳未満4mgを1日1回就寝前

モンテルカストの用法・用量【アレルギー性鼻炎】

年齢通常の用法・用量
モンテルカスト錠成人5~10mgを1日1回就寝前
モンテルカストチュアブル適応なし ※アメリカでは生後6ヶ月から適応あり
モンテルカスト細粒

錠剤とチュアブルは、薬の効き方が違うので、医療者側は注意が必要です。

モンテルカストチュアブルは噛んだり溶かしたりしてから飲んだほうが、効果が良く出ます。

モンテルカストチュアブルはどれもそれなりに美味しい味ですが、どうしても味が嫌な場合は噛まずに飲んでも良いと考えています。
できるだけ、ジェネリックの種類を変えてもらうなどして、噛んでも嫌でない味のものを探してみましょう。

 

モンテルカストは光に不安定です。
モンテルカスト細粒は開封後15 分以内に飲むようにして下さい。

モンテルカストの副作用は?眠気はある?長期の安全性は?

モンテルカストの副作用としては、眠気やのどの渇きなどが知られています

国内で実施された特定使用成績調査における安全性評価対象 1,406 例中 6 例(0.4%)に 7 件(臨床検査値異常を含む)の副作用が認めら
れ、副作用は、動悸、胃腸炎、蛋白尿、咽喉乾燥、口腔咽頭不快感、紫斑、蕁麻疹各 1 件(0.1%)であった。(再審査終了時)
参考:シングレア細粒の副作用(シングレアインタビューフォームより)

眠気に関しては、成人には多く報告がありますが、子どもでの報告はありません。
そもそも小さい子どもの場合、特別に眠気を感じているかどうかの判定も難しい気もします。

モンテルカストを長期間続けた場合の安全性も高く、大きな問題になることはまずないと考えます。

気になることがあるようなら、かかりつけの医師や薬剤師に相談しましょう。

モンテルカストの味や飲み合わせは?

本剤は、主に CYP2C8/2C9 及び 3A4 で代謝される。
健康成人にフェノバルビタール 100mg(14 日間反復)を経口投与したとき、モンテルカストフィルムコーティング錠 10 mg(単回)を経口投与により併用するとモンテルカストの AUC0-∞は約 40%減少することが報告されている。
本剤とフェノバルビタール等 CYP3A4 を誘導する薬剤を併用する場合は、本剤の代謝が促進されるおそれがあるので注意すること。
参考:シングレアインタビューフォーム

CYPとは、体内で薬物などの代謝に関わる酵素です。

グレープフルーツと薬の飲みあわせにも、関わってくる酵素です。
詳しくは>>>グレープフルーツと薬の飲みあわせが悪い理由と、注意すべき柑橘一覧をご覧ください。

CYP3A4を強く誘導するフェノバルビタールとの併用は強く影響が出るという報告があります。
他にも以下のような薬に関しては同様かそれ以上の影響が出るかもしれません。

モンテルカストの吸収に強く影響が出ると予想される薬やサプリ

リファンピシン
フェノバルビタール
フェニトイン
カルバマゼピン
セントジョーンズワート(サプリメントなど)

モンテルカストを飲みすぎたけど大丈夫?

「間違えて2回飲ませてしまった。」という状況はまれにあるかもしれません。

過量投与のデータとしては、以下のようなものがあります。

海外では健康成人に 800mg の単回投与、成人喘息患者に 600mg/日の 11 日間投与、200mg/日の22 週間投与の報告がある。
また国内では健康成人に 400mg/日の 7 日間投与の報告があるが、いずれも重篤な副作用は報告されていない。
一方、小児では 3 歳 7 ヵ月の男児喘息患者での 65mg/日の過量投与例があった。
主訴は口渇のみで、胃洗浄を行いほとんどの錠剤を取り除き、18 時間後に無症状で退院した。
参考:シングレアインタビューフォーム

通常量の10倍以上服用しても、子どもに口の渇きがが出たぐらいという例しか内容です。
間違えて2回飲んでしまったとしても、すぐに受診をしないといけないというような状況ではないと考えます。

自分の子が2倍飲んでも受診させません。
さすがに10倍も飲んでしまったのであれば、念のため受診すると思います。

※家庭で「吐かせる」のは、嘔吐物が気管に入ったりするリスクもあり、基本的に推奨されていません。
ものによっては、絶対に吐かせない方が良いものもあるので、ご注意ください。

モンテルカスト細粒の味情報(チュアブルの味は別記事)

モンテルカスト細粒はメーカーによって味が違います。

どれも美味しいと言える範囲の味ですが、お子さんによっては食べてくれないものもあります。
参考までに、いくつかのメーカーの味をまとめます。

先発品シングレア細粒、キプレス細粒

甘みが強く、印象としてはほぼ砂糖。
口の中の水分を取られる感がある。

モンテルカスト細粒4mg「トーワ」

先発品よりも甘さは控えめで、さっと溶ける感じがある。
薬のパッケージがスティック状ではないので、ジェネリック変更時に違和感を感じる方が多い。

モンテルカスト細粒4mg「タカタ」

バナナ味で、個人的には一番美味しいです。
バナナ味が嫌いな子は嫌がりそうな味なので、万人受けとはいきません。

 

モンテルカスト細粒4mg「明治」もバナナ味のようですが、こちらは味見したことはありません。

他社のジェネリックは味がついていなかったと記憶していますが、違っていたらごめんなさい。

ジェネリックの中でも薬価に違いがありまして、
「日医工」、「ニプロ」、「サンド」、「タナベ」の4社が安く、先発品の1/4以下の薬価になります。(2019.2月時点)

 

モンテルカストチュアブルの味については>>>モンテルカストチュアブル5mg「日本臓器」の後半で紹介しています。

モンテルカストは授乳婦や妊婦にも安心して使えるか?

授乳婦への安全性

動物実験(ラット)で本剤が乳汁中に移行することが報告されています。
ヒト乳汁中に移行するか否かは不明です。

仮に移行したとしても、問題になるような量は移行しないと考えています。
※最終的には、かかりつけの医師・薬剤師と相談の上、判断してください。

妊婦(胎児)への安全性について

日本の添付文書上では、「妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。」とされています。

対して、海外の添付文書では比較的安全性が高いとされています。

アメリカのFDAの分類
B:Animal reproduction studies have failed to demonstrate a risk to the fetus and there are no adequate and
well-controlled studies in pregnant women OR Animal studies have shown an adverse effect, but
adequate and well-controlled studies in pregnant women have failed to demonstrate a risk to the fetus in
any trimester.
オーストラリアの分類
B1:Drugs which have been teken by only a limited number of pregnant women and women of childbearing
age, without an increase in the frequency of malformation or other direct or indirect harmful effects on
the human fetus having been observed.
Studies in animals have not shown evidence of an increased occurrence of fetal damage.

アメリカは5段階、オーストラリアは7段階で妊婦(胎児)への安全性を分けていますが、どちらの基準でも比較的安全性が高い分類です。
※絶対になんの影響もないと言い切れる薬はありません。

 

モンテルカストはぜんそくの予防薬なので、はっきりとした効果が出るまでにどうしても時間がかかると思いますが、悪化を防ぐために適切に使っていただきたいと思います。

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