インフルエンザの基本・注意点などまとめ

インフルエンザの基本・注意点などまとめ
この記事ではインフルエンザの基本と注意点についておおまかに説明していきます。
詳しい内容についてはリンク先の記事をご覧ください。

インフルエンザの症状と潜伏期間

インフルエンザはインフルエンザウイルスが感染することで起こる気道感染症です。

潜伏期間は通常1~2日、最長で7日と言われており、インフルエンザ症状が出る前日には、すでに周りに感染させる可能性があります。

また、発症後も7日程度は周りに感染させる可能性があります。

早めに症状がおさまっても、感染を拡げないように注意しましょう。

 

潜伏期間の後発熱・頭痛・気だるさ・関節痛などが出てきて、その後、咳や鼻水などが出てきて、1週間経たずに多くの症状が無くなっていきます。

咳については、インフルエンザの後も数週間症状が続く方が多いようにも感じます。

 

通常の風邪より熱が高くなることも多いとされますが、軽度で済むことも少なくありません。

風邪だと思ってたらインフルエンザだったという人も少なくはないです。

 

インフルエンザの場合、二峰性の発熱(一度熱が下がってから再発熱すること)が見られることもあります。

一度熱が下がったと思っても、気は抜かない方が良いかもしれません。

治療薬によって二峰性の発熱の頻度が変わるという報告や、どの治療薬でも特に変わらないという報告もあります。

 

インフルエンザを疑った場合、ハイリスクな患者さんは積極的に受診が必要です。

一方で、風邪が軽視されてインフルエンザが特別扱いになっているようにも感じます。

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インフルエンザの対処と学校の出席停止

インフルエンザは基本的には薬を使わなくても、栄養を摂って安静にしていれば治る病気です。

ただし、小さい子ども・妊婦さん・高齢者など、リスクが高いとされる人は受診も検討しましょう。

子どもの場合、けいれんの原因になったりぜんそくが悪化したりするような印象もあります。

 

症状が軽かったとしても、子どもの場合は学校保健法でインフルエンザになったときの休みの日数が決まっています。

「発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日(幼児にあっては3日)を経過するまで出席停止」です。

発症した日を含めて6日程度は休むのが基本ですが、熱が何日も続くようならそれ以上休むことになるかもしれません。

関連記事:小児の感染症流行カレンダーと感染症の特徴や出席停止の基準

インフルエンザの治療薬

インフルエンザには治療薬がありますが、劇的に効くようなものではありません。

インフルエンザ治療薬の効果は、「発症から48時間以内に治療を始めたら解熱が1日早くなる」程度です。

インフルエンザになったら、薬を飲んで熱が下がっても、数日間は周りに感染させる可能性があることは忘れないようにしましょう。

 

イナビルゾフルーザのように1回で治療が終わる薬でも、すぐに治るわけではありません。

タミフルリレンザのように5日間かけて使用する薬のほうが、意識づけが出来るメリットもあると感じます。

 

インフルエンザの治療薬については以下の記事にまとめています。

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インフルエンザ治療薬の効果を考えると、高熱で辛い時に病院や薬局で長時間待つことに疑問もあります。

それでも「インフルエンザ」という証明をもらうために、受診せざるをえないケースがあるのも事実です。

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インフルエンザ時の痛み止めや風邪薬には注意!

インフルエンザになった時は薬を使いたくなることも多いですが、いつも使っている痛み止めや風邪薬の使用前に一度相談することをお勧めします。

インフルエンザ発症時にはリスクの高い痛み止め・解熱剤・風邪薬などがあるからです。

詳しくは以下の記事をご覧ください。

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関連記事:インフルエンザ対策には加湿がポイント【おすすめ加湿器も紹介】

 

感染対策として手洗いは効果的ですが、「うがい」はあまり効果的ではなさそうです。

うがい薬を使う必要性もあまりなく、水うがいで十分でしょう。

関連記事:うがいによる風邪やインフルエンザ予防の効果と、うがい薬の必要性【ポビドンヨードの習慣的利用は注意】

 

インフルエンザ対策の基本は予防接種です。

インフルエンザワクチンで100%インフルエンザが防げるわけではありませんが、重症化を防いだり、集団免疫につながるなどの効果も期待出来ます。

特に子どもや妊婦さん・高齢者の方などは接種を検討していただきたいと思います。

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