ミノマイシン(ミノサイクリン)の副作用:小児への歯の着色について【テトラサイクリン歯|めまいにも注意】

ミノマイシンなどのテトラサイクリン系抗生物質を子どもに使用すると、歯の着色が起こる可能性があるとされており、8歳未満には原則避けることが多いです。

とはいえ、状況によっては使わざるをえないこともあると思います。

ミノマイシン(ミノサイクリン)の副作用などの注意点をまとめます。

※自己判断での薬の中止はやめて下さい。
心配があればかかりつけの医師・薬剤師に相談するようにしてください。

ミノマイシンは何に使う薬?

ミノマイシンは様々な感染症に使われる可能性のある抗生剤です。
薬局で見かけることがある感染症としては、

  • ニキビ
  • 肺炎
  • とびひ

などが多い印象があります。

なお、小児呼吸器感染症診療ガイドライン 2011 追補版「小児肺炎マイコプラズマ肺炎の診断と治療に関する考え方」においては、 8歳未満には,テトラサイクリン系薬剤は原則禁忌である.と明記されています。

ミノマイシンの副作用【めまいや腹痛などの消化器症状】

ミノマイシンカプセル剤での副作用集計対象となった 22,503 例中、臨床検査値の変動を含む 3,297件の副作用が認められた。その主なものは腹痛(3.07%)、悪心(3.04%)、食欲不振(1.88%)、胃腸障害(1.13%)等の消化器症状、めまい感(2.85%)などであった。(承認時から 1975 年までの集計 )
参考:ミノマイシンインタビューフォーム

報告が多い副作用としては、腹痛や食欲不振などが多いですね。

 

めまいの副作用頻度が比較的高いので、運転などに対する注意もされています。

めまい感があらわれることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作及び高所での作業等に従事させないように注意すること。

ちなみに、歯への着色(歯牙着色)については、「頻度不明」とされています。

ミノマイシンによる歯の着色について【8歳未満の子ども、妊婦と授乳中に注意|テトラサイクリン歯】

調べていたら、テトラサイクリン系抗生剤による歯の着色に関して、「テトラサイクリン歯」という表現が使われているようです。

ミノマイシンによる歯の着色に関しては、以下のような注意がされています。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与
⑴妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[胎児に一過性の骨発育不全、歯牙の着色・エナメル質形成不全を起こすことがある。また、動物実験(ラット)で胎児毒性が認められている。]
⑵授乳中の婦人には投与しないことが望ましいが、やむを得ず投与する場合には授乳を中止させること。[母乳中へ移行することが報告されている。]

小児等への投与
他の薬剤が使用できないか、無効の場合にのみ適用を考慮すること。[小児(特に歯牙形成期にある 8 歳未満の小児)に投与した場合、歯牙の着色・エナメル質形成不全、また、一過性の骨発育不全を起こすことがある。]
参考:ミノマイシン添付文書

 

海外の添付文書でも注意情報は出されています。

アメリカの添付文書:日本と同様、8歳未満の子どもには限定的な使用をすすめている。
イギリスの添付文書:12歳未満に注意としている。
オーストラリアの添付文書:妊娠最初の18週までは安全に使えるが、それ以降は歯の変色の可能性があるとしている。

これらの影響に関して、テトラサイクリン系の「総使用量」が影響しているのか、「一度でも使ったら」なのかは、はっきりしていません。

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テトラサイクリン系の薬で本当に歯の着色が起こるのか?

アメリカにおけるミノマイシンとは異なるテトラサイクリン系の薬:ドキシサイクリン(ビブラマイシン)についての研究です。

こちらの研究においては、8歳未満の子に短期間ドキシサイクリンを使用しても、歯の着色やエナメル質の形成不全などに差はなかったと報告されています。

もちろん、この研究一つでドキシサイクリンによる歯の着色は無いとは言えませんし、ミノマイシンに関しても同じく心配ないとは言えません。

 

過去に飲んだことがある、子どもに飲ませたことがあったとしても、過度に心配する必要はないと思っています。

とはいえ、可能なら8歳未満には控えておいた方が良いとは思います。

ミノマイシンは相互作用(飲みあわせ)にも注意が必要です。

ミノマイシンには、併用に注意したほうがいい薬も多いです。
病院・薬局での併用薬の確認のために、お薬手帳を活用して下さい。

併用注意とされている薬を添付文書から抜粋しています。

子どもに使う場合に問題になりやすいのは、マグネシウムや鉄剤だと思います。
服用時間を数時間空けるようにしましょう。

併用注意とされている薬(クリックで開きます)
カルシウム、マグネシウム、アルミニウム、ランタン又は鉄剤
本剤の吸収が低下し、効果が減弱されるおそれがある。
両剤の服用間隔を 2 ~ 4 時間とすること。抗凝血剤(ワルファリンカリウム等)
血漿プロトロンビン活性を抑制することがある。

スルホニル尿素系血糖降下薬
血糖降下作用が増強することがある。

メトトレキサート
メトトレキサートの作用が増強されることがある。ポルフィマーナトリウム
光線過敏症を起こすおそれがある。
直射日光、集中光等を避けること。

ジゴキシン
本剤がジゴキシンの作用を増強し、中毒症状が発現することがある。

黄体・卵胞ホルモン配合剤
黄体・卵胞ホルモン配合剤の効果の減弱化及び不正性器出血の発現率が増大するおそれがある。

外用剤を除くビタミン A 製剤、レチノイド製剤(ビタミン A、レチノール、パルミチン酸エステル、エトレチナート、トレチノイン)
頭蓋内圧上昇があらわれることがある。

 

テトラサイクリン系抗生剤の子どもへの使用は、念のために控えつつ、必要性が高い時に使っていくのが基本です。

テトラサイクリン系の子どもや妊婦・授乳婦への使用を減らすためには、耐性菌を増やさないように、抗生剤の使用適正化をしていくことが大切だと考えています。

 

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