アレグラ(フェキソフェナジン)の飲み合わせ【グレープフルーツだけでなく、りんご・オレンジジュースにも注意】

「薬と飲み合わせが良くないジュース知ってる?」と聞かれて、思い当たるジュースは何ですか?

ジュースって、グレープフルーツジュースのことでしょ?と思われた方、8割は正解です。

しかし、グレープフルーツジュース以外にも、りんごジュースやオレンジジュースの影響を受ける薬もあります。

その中でも、幅広く使われている薬の一つが、「アレグラ(フェキソフェナジン)」です。
子どもでも使う可能性がある薬なので覚えておいてくださいね。

アレグラはグレープフルーツだけでなく、りんごジュースやオレンジジュースの影響も受けます

アレグラ(フェキソフェナジン)は、りんごやオレンジジュースによる影響を受ける薬です。

花粉症の時期になるとCMもしている「アレグラ」です。
アレグラやそのジェネリック医薬品は、市販でも変えるようになりましたし、病院からも多く処方されています。

 

粉薬もあり子どもにも使えるので、小児科でもよく使われています。

2歳から高齢の方まで幅広く使われる薬ですが、ジュースと飲み合わせが悪いことはあまり広く知られていない印象です。

医療用のアレグラには以前からジェネリックがありましたが、2018年にドライシロップのジェネリックも発売になっています。
ジェネリックの味などについては>>フェキソフェナジン塩酸塩DS5%「トーワ」の味をご覧ください。

アレグラとフルーツジュースの飲み合わせは何故問題になるのか?

なぜアレグラと、りんごやオレンジジュースの飲み合わせが悪いのでしょうか?

“グレープフルーツ、オレンジ、リンゴ等のフルーツジュースはフェキソフェナジンの生物学的利用能及び曝露を低下させることがある。これは、ヒスタミン誘発皮膚膨疹及び紅斑に対する抑制効果を検討した3 つの臨床試験のPPK 解析結果に基づくものである。皮膚膨疹と紅斑の面積は、フェキソフェナジン塩酸塩をグレープフルーツジュース又はオレンジジュースと共に服用したときの方が、水と共に服用したときよりも明らかに大きかった。文献によると同様の影響がリンゴジュース等の他のフルーツジュースでも予測されると報告されている。これらの所見に対する臨床的意義は不明である。
また、生物学的同等性試験及びフェキソフェナジン塩酸塩をグレープフルーツジュースあるいはオレンジジュースと共に服用した臨床試験のデータを統合したPPK解析の結果、フェキソフェナジンの生物学的利用能は36%低下した。従って、フェキソフェナジンの効果を最大にする為に、本剤は水で服用することが望ましい。”

参考:アレグラドライシロップ5%に関する資料

一言でまとめると「ジュースによってアレグラの効果が落ちる」ということになります。

 

飲み薬は基本的には小腸から吸収されます。
一口に小腸で吸収されるといっても、色々な方法で吸収されてます。

その吸収方法の中には「OATPs」と呼ばれるトランスポーターによって吸収されるシステムがあります。

アレグラは「OATPs」により吸収されますが、その働きがフルーツジュースによって抑えられてしまうことがわかっています。

 

「アレグラを飲んだら絶対にジュースを飲んではいけません!」というつもりはありませんが、せっかく飲んでいる薬なので、効果を減弱させないように使いたいですね。

アレグラを飲むなら、ジュースは絶対に飲んだらだめ?【アレグラ自体は食前でも食後でもOK】

「アレグラを飲むなら、りんご・オレンジジュースは絶対に飲んだらだめですか?」と質問されると迷うところでして、例えば「The Medical Letter」には薬の服用前4時間、服用後1~2時間はジュースを避けるようにと記載されてます。

それを基準に、いつならジュースを飲んで良いのか考えてみましょう。

    検討の前提

アレグラは1日2回飲む薬です。

添付文書によると空腹時のほうが少し効果は出そうではありますが、食前や空腹時でも食後でも良いとされています。

朝夕食後(朝7時と夜7時)に飲むと仮定します。

すると、ジュースを飲んでも影響が出ない時間は朝の9時から昼の3時、そして夜の9時以降になります。

とりあえず、朝とお昼のおやつの時間は大丈夫そうですね。

 

夜の9時以降はジュースは虫歯の原因にもなりそうですし、控えておいたほうが無難でしょう。
そもそも子どもの夜更かしはあまりおすすめできません。

大人の方は生活スタイルもバラバラだと思いますので、ご自身で検討してみてください。

アレグラ(フェキソフェナジン)の副作用【眠気が出ないって本当?】

成人:使用成績調査及び特別調査において、総症例3,876例中、61例(1.6%)に副作用(臨床検査値異常を含む)が認められ、主な副作用は眠気19例(0.5%)、腹痛8例(0.2%)、めまい、倦怠感各5例(各0.1%)等であった。(再審査終了時)
小児:使用成績調査において、総症例3,313例中、23例(0.69%)に副作用(臨床検査値異常を含む)が認められ、主な副作用は眠気6例(0.18%)、腹痛2例(0.06%)、胃腸炎2例(0.06%)等であった。4週間を超える長期投与症例174例において副作用は認められなかった。
引用:アレグラ添付文書

アレグラの副作用としては、眠気、腹痛などが多そうです。

下痢や便秘になったと聞いたこともありますが、副作用報告では下痢は0.1%~5%未満、便秘は0.1%未満に記載があり、頻度は高くなさそうです。

アレグラは「眠気が出ないアレルギーの薬」とされていますが、「プラセボ(偽薬)と比較して、眠気が多くないアレルギーの薬」と言ったほうが適切でしょう。

実際、作業能率などは落とさなかったとするデータがあります。

非臨床試験において、脳へ移行しにくく、中枢抑制作用の弱いことが示唆され、成人における航空機乗組員を想定した試験、自動車運転能力シミュレーター試験、ワープロ入力作業試験において、作業能率に及ぼす影響はプラセボとの間に有意差を認めなかった(海外データ含む)。
引用:アレグラインタビューフォーム

他の抗ヒスタミン薬(アレルギーの薬)は、アレグラと比較すると眠気が出やすいものが多いです。

出来る限り眠気を抑えたいのであれば、アレグラは良い選択肢となりうると考えます。

アレグラ(フェキソフェナジン)の併用薬で注意すべきものはある?ロキソニンは?

  • 制酸剤(水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウムを含むもの)は、フェキソフェナジンの効果を弱くする可能性があるので、併用注意とされています。
  • エリスエロマイシンなどのP糖タンパクを強く阻害するものはフェキソフェナジンの血中濃度を上げるという報告があり、併用注意とされています。

その他にも、細かくみていけば影響を与える薬はありますが、併用を注意すべき薬は多くありません。

※併用薬がある場合、かかりつけの医師・薬剤師や、アレグラの購入先で確認をするようにしてください。

ロキソニンやイブなどの市販の痛み止めと一緒に飲むのは特に問題ないでしょう。

アレグラ以外の薬はジュースとの飲みあわせは大丈夫?

オレンジジュースやリンゴジュースの場合

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心拍数を抑えたり血圧を下げる目的で使う、セレクトール(セリプロロール)や、テノーミン(アテノロール)などもジュースの影響を受けるとのデータがあります。

セレクトールの方は影響が強く、オレンジジュースで飲むと水で飲んだ場合の1割ぐらいしか効果が出ないとの報告もあります。

他にも「OATPs」が吸収に関与する薬はいくつかあります。
その薬も影響が出るかもしれませんが、特に指摘はされていないので、アレグラほどの影響を受ける可能性はないと思われます。

グレープフルーツジュースの場合

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グレープフルーツジュースは様々な薬の吸収に影響を与えます。

全て挙げるとかなりの量になります。

  • 血圧・心臓の薬の一部
  • 高脂血症治療薬の一部
  • 睡眠薬の一部
  • てんかんの薬の一部
  • 免疫抑制剤の一部
  • 抗生物質の一部

定期的に薬を飲んでいるのであれば、グレープフルーツには注意をしておいた方が良いでしょう。

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せっかく薬を飲んでるのに効果が出ないと無意味になってしまいます。
注意するようにしてくださいね。

 

最近は市販薬のアレグラFXも人気のようですが、注意点は同じです。