子どもに使う抗ヒスタミン薬の年齢別使用量一覧【添付文書の記載を元に作成】

子どもに使う抗ヒスタミン薬の年齢別使用量一覧【添付文書の記載を元に作成】

15歳未満の量が記載されているものを中心に一部抜粋して、抗ヒスタミン薬の量と年齢の目安を記載しています。

添付文書に記載されている目安の年齢(月齢)をもとに作っていますが、もう少し低年齢(月齢)から使われることもあると思います。

 

最初に表、その後文章でも記載していますので、見やすい方で使ってください。

文章については、【】内に、増量になる年齢(月齢)も記載しています。

抗ヒスタミン薬の【年齢/月齢別】使用量一覧表

抗ヒスタミン薬の【年齢/月齢別】使用量一覧

※クリックで拡大しますが、サイズが大きいので見やすくはないかもしれません。

アレジオンDSは、体重での量の調節を行えば、1歳から使用することに問題はありません。

6か月から使える抗ヒスタミン薬

レボセチリジン(ザイザル)シロップ【6か月、1歳、7歳、15歳】

対象:レボセチリジン塩酸塩(ザイザル)シロップ0.05%、5mg錠

6ヶ月~1歳未満:1回2.5mL 1日1回
1歳~7歳未満:1回2.5mL 1日2回
7歳~15歳未満:1回5mL(0.5錠) 1日2回
15歳以上:1回5mL(1錠) 1日1回就寝前

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※2020年6月にジェネリックが発売になる予定です。

ドライシロップ(粉薬)、2.5㎎錠などが追加になり、子どもにも処方・調剤がしやすくなります。

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フェキソフェナジン(アレグラ)ドライシロップ【6か月、2歳、12歳】

対象:フェキソフェナジン塩酸塩(アレグラ)ドライシロップ5%、30mg錠、60mg錠

6ヶ月~2歳未満:1回0.3g 1日2回
2歳~12歳未満:1回0.6g(30mg錠 1錠) 1日2回
12歳~ :1回1.2g(60mg錠 1錠) 1日2回

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ケトチフェン(ザジテン)ドライシロップ【6か月、2歳、7歳】

対象:ケトチフェン(ザジテン)ドライシロップ0.1%、シロップ0.02%、1mgカプセル(錠)

6ヶ月~2歳未満:1回0.4g(2mL) 1日2回朝食後・就寝前
2歳~7歳未満:1回0.6g(3mL)  1日2回朝食後・就寝前
7歳~ :1回1g(5mL/1カプセル) 1日2回朝食後・就寝前

1歳から使える抗ヒスタミン薬

クレマスチン散(タベジール、テルギンG)【1歳、3歳、5歳、8歳、11歳、15歳】

対象:クレマスチン散(タベジール、テルギンG)0.1%、タベジールシロップ0.01%、1mg錠
※タベジール散は0.1%と1%があるので注意!0.1%で記載しています。

1歳~3歳未満:1回0.2g(2mL)  1日2回朝晩
3歳~5歳未満:1回0.25g(2.5mL) 1日2回朝晩
5歳~8歳未満:1回0.35g(3.5mL) 1日2回朝晩
8歳~11歳未満:1回0.5g(5mL) 1日2回朝晩
11歳~15歳未満:1回0.65g(6.5mL) 1日2回朝晩
15歳~5歳未満:1回1g(10mL/1錠) 1日2回朝晩

メキタジン(ニポラジン・ゼスラン)細粒/シロップ【1歳、3歳、5歳、8歳、11歳】

対象:メキタジン(ニポラジン・ゼスラン)細粒0.6%/シロップ0.03%、3mg錠

※用法・年齢により適応が異なります。

気管支炎

1歳~2歳未満:1回0.2g(4mL) 1日2回
2歳~4歳未満:1回0.3g(6mL) 1日2回
4歳~7歳未満:1回0.4g(8mL) 1日2回
7歳~11歳未満:1回0.6g(12mL) 1日2回
11歳~:1回1g(1回20mL/2錠) 1日2回

アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、皮膚疾患

1歳~2歳未満:1回0.1g(2mL) 1日2回
2歳~4歳未満:1回0.15g(3mL) 1日2回
4歳~7歳未満:1回0.2g(4mL) 1日2回
7歳~11歳未満:1回0.3g(6mL) 1日2回
11歳~:1回0.5g(1回10mL/1錠) 1日2回

2歳から使える抗ヒスタミン薬

オロパタジン塩酸塩(アレロック)顆粒、ドライシロップ【2歳、7歳】

対象:オロパタジン塩酸塩(アレロック)顆粒0.5%、ドライシロップ1%、2.5mg錠、5mg錠

2歳~7歳未満:1回0.5g(ドライシロップ0.25g)(2.5mg錠 1錠) 1日2回
7歳~ :1回1g(ドライシロップ0.5g)(5mg錠 1錠) 1日2回

 

オロパタジンのドライシロップ1%が「日本臓器」から発売されてます。

ドライシロップ日本臓器のみ1%製剤なので、調剤時に注意が必要です。ご注意ください。

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セチリジン塩酸塩(ジルテック)ドライシロップ【2歳、7歳、15歳】

対象:セチリジン塩酸塩(ジルテック)ドライシロップ1.25%、5mg錠、10mg錠

2歳~7歳未満:1回0.2g 1日2回
7歳~15歳未満:1回0.4g(5mg錠 1錠) 1日2回
15歳以上:1回0.8g(10mg錠 1錠)1日1回就寝前

ペリアクチンシロップ【2歳、4歳、7歳、10歳、12歳、15歳】

対象:ペリアクチンシロップ0.04%、4mg錠
※シロップのみ小児量あり

2歳~4歳未満:1回3mL 1日1~3回
4歳~7歳未満:1回4mL 1日1~3回
7歳~10歳未満:1回5mL 1日1~3回
10歳~12歳未満:1回6.5mL 1日1~3回
12歳~15歳未満:目安なし
15歳~:1回10mL(1錠) 1日1~3回

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3歳から使える抗ヒスタミン薬

エピナスチン塩酸塩(アレジオン)ドライシロップ【3歳、7歳】※体重で考えれば1歳から使えます

エピナスチンは年齢によって目安量が設定されている一方で、体重によって量を調節する薬でもあります。

目安として、3歳~の記載があるためこの枠に記載をしていますが、体重によって量を調節すれば、1歳から使用することに問題はありません。

※適応によって使用量が異なります。

対象:エピナスチン塩酸塩(アレジオン)ドライシロップ1%、10mg錠、20mg錠

アレルギー性鼻炎

3歳~7歳未満:1回0.5~1g(10mg錠 0.5~1錠) 1日1回
7歳~:1回1~2g(10mg~20mg錠 1錠) 1日1回

※1日1回 0.025~0.05 g/kg (エピナスチン塩酸塩として 0.25~0.5 mg/kg)

蕁麻疹、皮膚疾患に伴うそう痒

3歳~7歳未満:1回1g(10mg錠 1錠) 1日1回
7歳~:1回2g(20mg錠 1錠) 1日1回

※1日1回 0.05 g/kg (エピナスチン塩酸塩として 0.25~0.5 mg/kg)

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ロラタジン(クラリチン)ドライシロップ【3歳、7歳】

対象:ロラタジン(クラリチン)ドライシロップ1%、10mg錠、10mgレディタブ

3歳~7歳未満: 1回0.5g 1日1回
7歳~ :1回1g(錠・レディタブ1錠) 1日1回

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7歳から使える抗ヒスタミン薬

対象:ベポタスチン(タリオン)錠5,10mg

1回10mg錠 1錠 1日2回

12歳から使える抗ヒスタミン薬

デザレックス錠5mg

1回1錠 1日1回

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ルパフィン錠10mg

1回1錠 1日1回

ディレグラ錠

※フェキソフェナジン+プソイドエフェドリン
※錠剤かなり大きいです。
1回2錠 1日2回 朝夕空腹時

15歳から使える抗ヒスタミン薬

  • ビラノア
  • エバスチン
  • エメダスチン(アレサガ)など

これらは小児には使わないので量は省略しています。

アレサガテープは誤解が多いので、子ども用の薬ではありませんが記事にしています。

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自分のまわりで使われている薬を中心にまとめているので、一部まとめていないものもあります。

ご了承ください。

 

抗ヒスタミン薬を使用する場合は眠気やインペアード・パフォーマンスへの注意は忘れずに。

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