メイアクト・フロモックス・セフゾン・バナン・トミロンの味と飲み方【第3世代セフェム系抗生物質】

メイアクト・フロモックス・セフゾン・バナン・トミロンの味と飲み方【第3世代セフェム系抗生物質】

第3世代のセフェム系抗生物質の使用頻度は下がってきている印象があります。

とはいえまだまだ使用されており、子どもに飲ませるのに苦労し、飲み方を相談されることがあります。

【メイアクト・フロモックス・セフゾン・バナン・トミロン】の5種類の第3世代セフェム系抗生物質の粉薬について、味と飲み方を紹介します。

メイアクト(セフジトレンピボキシル)細粒の味と飲み方

メイアクトMS小児用細粒10%は、オレンジ色でバナナ風味の粉薬です。

世間的にはそれなりにおいしいとの評判もあるのですが、個人的には比較的苦味を感じる抗生物質の一つです。

実際に飲んでいるお子さんに聞いても苦いと言われることが多いです。

 

粉のまま飲むよりも水分に溶かしたほうが苦味が感じにくくなります。

ただし、酸味が強いもの(スポーツドリンクなど)に混ぜると、苦味が目立つこともあります。

牛乳やバニラアイスに混ぜると飲みやすいと感じます。

なお、飲む直前に混ぜるのであれば、効果の面では何に混ぜても問題ないです。

 

メイアクトは開封後時間が経つと苦味が出てくる印象があります。

とはいえ、患者さん側が出来る対応はほとんどありません。

処方された病院のすぐ近くの薬局は使用頻度が高い可能性があるので、結果的に比較的飲みやすいメイアクトを調剤してもらえるかもしれません。

※なお、ワイドシリン細粒20%とファロムDSも、時間経過とともに飲みにくくなる薬という印象です。

 

3歳未満に上限量まで使用すると、下痢や軟便の頻度がかなり高くなる(36.2%)という報告もあります。

下痢や軟便は抗生物質全般に多い副作用ですが、今回紹介する中では特に出やすい可能性があります。

 

ジェネリックは数社ありますが、私が味見をした中では、先発品よりも明らかに飲みやすい製品は見当たりませんでした。

子会社が作っているAG(オーソライズド・ジェネリック):セフジトレンピボキシル小児用細粒10%「OK」もあり、こちらはメイアクトと同じ味です。

ラックビーR 散との混合による力価残存率は、3日後で89.9%、7日後で80.0%とのデータがあります。
混合調剤するような処方が来る可能性もありますが、別にしたほうが良いように感じます。

フロモックス(セフジトレン)細粒の味と飲み方

フロモックス細粒はピンク色でイチゴ味の粉薬です。

原薬は苦いですが、コーティングが工夫されており、潰したりしなければほとんど苦味を感じません。

 

フロモックスは、さっと水などで飲めれば苦味をほぼ感じません。

飲み物などと混ぜるという選択肢はどうしても飲めなかった場合だけで良いと思います。

スポーツドリンクや乳酸菌飲料などの酸味が強いものと混ぜると、苦味が出やすくなります。

 

ただし、ジェネリックに関しては、コーティングが剥がれやすいのか、すぐに苦味が出てくるものが多いです。

ジェネリックを推奨すべき立場ではありますが、フロモックスに関しては推奨しにくいと感じています。

※個人的には、フロモックスのジェネリックよりもメイアクト細粒のほうが苦味を感じます。

セフゾン(セフジニル)細粒の味と飲み方

セフゾン細粒はピンク色でイチゴ味の粉薬です。

苦味はほとんど感じません。

かなり飲みやすい部類の抗生物質で、水でも美味しく飲めるでしょう。

 

特に混ぜたら飲みにくくなる飲み物もありません。

しかし、効果の面では混ぜないほうが良いものがあります。

特に混ぜないほうが良い成分は「鉄分」で、次いで「アルミニウム」及び「マグネシウム」です。

 

インクレミンシロップなどの鉄剤と併用する場合は、セフゾン服用後3時間以上空けてから鉄剤を服用しましょう。

鉄剤との併用によりセフゾンの効果が10分の1程度まで下がることがあります。

 

また、アルミニウムやマグネシウム(制酸剤、便秘薬で使用)と併用した場合も、鉄ほどではないですが影響が出ることがあります。

セフゾン服用後、2時間以上空けてからマグネシウムを飲むようにしてください。

 

鉄剤との相互作用については、セフゾン以外の抗生物質を選択すれば問題になりません。

お薬手帳などを活用することで防ぐことは可能です。

 

セフゾン服用で、おしっこが赤くなることもあります。

フォローアップミルクなどの鉄分の多いものとの併用で、便も赤くなることがあるようです。

いくつかジェネリックも試しましたが、先発品と比較しても遜色ない味のジェネリックが多い印象です。

トミロン(セフテラムピボキシル)細粒の味と飲み方

トミロン細粒小児用20%は薄い赤色でイチゴ味の粉薬です。

後味にわずかに苦味を感じますが、そこまで強い苦味ではありません。

 

粉薬全般を嫌がるお子さんに飲ませる場合は、トミロンをアイスクリームや甘めのヨーグルトなどに混ぜると飲みやすいと思います。

酸味が強いもの(ジュースなど)と混ぜると苦味がすぐに出てくるので注意してください。

 

以前は先発品に10%製剤がありましたが、現在では20%に一本化されています。

ジェネリックには今でも10%製剤がありますが、セフテラムピボキシル細粒小児用10%「日医工」の一種類のみです。

バナン(セフポドキシムプロキセチル)ドライシロップの味と飲み方

バナンドライシロップは橙色で、オレンジ風味の粉薬です。

表面的には甘味がついていますが、苦味も目立つ印象です。

 

苦い薬を嫌がるお子さんの場合、最初から何かに混ぜて飲ませたほうが飲みやすいでしょう。

アルミニウムやマグネシウムを多く含むものによって、吸収されにくくなることがあります。

少量の牛乳やジュースなどに混ぜるのは、味と効果の面で問題ないと思われます。

 

ジェネリックはセフポドキシムプロキセチルDS小児用5%「サワイ」の一種類のみです。

一時供給停止していましたが、2019年には供給再開になっています。

第3世代セフェム系抗生物質(経口)の注意点

メイアクト(セフジトレンピボキシル)、フロモックス(セフカペンピボキシル)、トミロン(セフテラムピボキシル)の3種はピボキシル基があるので、食事が取れないときなどに低血糖のリスクがわずかにあります。

 

セフゾンとバナンはピボキシル基がないので、低血糖への心配はありません。

しかし、セフゾンは鉄分、アルミニウム・マグネシウムなどに気を使って選択する必要があります。

バナンはセフゾンよりは相互作用を気にしなくて済みますが、苦味が気になります。

 

飲み薬に限って言えば、第3世代セフェム系の抗生物質は「量が少なめで味が飲みやすいものが多い」ですが、効果面では積極的に選択する理由も特に思い当たりません。

薬剤耐性(AMR)対策アクションプランでも、使用削減の目標が立てられています。

 

今後、さらに使用量が減っていく薬だと思います。

しかし、現に処方されている場合、適切な診断の上、必要性があるからだと思います。

処方されている薬については、指示通りに使用するようにお願いします。

粉薬の味や飲み方などをまとめています。

関連記事

子どもの調子が悪いから病院へ行って薬をもらったけど、全然薬を飲んでくれなかったという経験はありませんか? 「薬を飲んで早く楽になって欲しいのに…」そう思っても、子どもがすんなり薬を飲んでくれるとは限りません。[…]

粉薬と飲み物の相性一覧表と、味や飲みあわせの注意事項【苦味の強さも比較】