小さいお子さんは汗がたくさん出るので、夏場を中心にあせもが出来ることが多いです。
あせもの程度によっては外用ステロイドを使ったほうが良いケースもありますが、カラミンローションも広く使われています。
カラミンローションは他の塗り薬とは見た目からして異なり、どう使うのかわかりにくいこともあります。
カラミンローションの使い方や、あせも対策についてまとめます。
カラミンローションの効果と副作用【あせも・日焼け】
カラミンローションはあせもや日焼け、軽いやけどなどに使うことのあるローションタイプの塗り薬です。
酸化亜鉛を主成分とし、じゅくじゅくした皮膚の状態を乾燥させます。
同じような目的で亜鉛華軟膏を使うケースも見かけたことがあります。
効果効能は以下の通り。
効能効果
下記疾患の緩和な収れん・保護
湿疹・皮膚炎、汗疹、日焼け、第一度熱傷
参考:カラミンローション添付文書
軽いやけどなら使っても良いですが、あまり酷い場合は受診しましょう。
酷い日焼け後の水ぶくれが割れた後などには向いていません。
おむつかぶれの治療にも使うことがあるようです。
副作用としては、過敏症・発疹・刺激感などが記載されていますが、そう頻度は高くないでしょう。
かゆみや赤みが強いあせもの場合、外用ステロイドを使うことも多いと思います。
ステロイドは炎症をしっかり抑えてくれますが、皮膚の乾燥はしてくれません。
症状の程度により使い分けることもあります。
なお、外用ステロイドは適切に使っていれば、副作用の心配はほとんどありません。
以前よりかなり減ったきた印象ではありますが、塗り薬をお渡しする時に【ステロイド】であることを伝えると、心配されたり嫌がられることもあります。ステロイド外用薬は適切に使えば、副作用もほとんど気にすることなくしっかり症状を抑えられる薬で[…]
カラミンローションの塗り方
- 手をきれいに洗ってから使うようにしましょう(すべての塗り薬共通)
- 必ず良く振ってから使って下さい。
- 数時間放置するだけでかなり沈殿します。
- 透明な上澄みだけ使っても効果は期待出来ません。
- ガーゼや手に必要量を出して、あせもや日焼けの部位に塗って下さい。
1日数回塗るように指示されることが多いですが、お風呂上がりには塗るようにしましょう。
容器から出しすぎた場合は、汚染の原因になるので戻さないようにしましょう。
補足的な注意ですが、カラミンローションは色の付いた液体ですぐに乾くので、服や床を汚しがちです。
塗りたい場所以外に付いた場合は、早めにふき取るようにしましょう。
カラミンローションは使用前にしっかり振るようにしましょう。
写真ではわかりにくいと思いますが、振る前はローションは上部が透明で、振った後は色がついているのがわかりますか?
塗る前にしっかり振らないと、上澄みだけ出てきてしまって十分な効果が出ない可能性があります。
どうしようもないことですが、カラミンローションは塗ったところが必ず白くなります。
ひじの内側などは気にならないかもしれませんが、首が真っ白だと目立ちますよね。
周りの視線が気になるようなら、お風呂上りに塗ったカラミンローションは朝に洗い流しても良いかもしれません。
もちろん洗い流せば効果がなくなります、相談の上でつかいましょう。
カラミンローションはドラッグストアで買える市販薬もあり
カラミンローションにはドラッグストアで買える市販薬もありますが、市販薬は日焼け後のほてりに使うものという印象が強いです。
市販薬の場合、クリームタイプのタクトホワイトLなども使用されています。
タクトホワイトなどのクリームタイプのメリットとして、こぼれたりして周囲を汚さないことが挙げられます。
個人的にはカラミンローションよりも使いやすいと感じます。
タクトローションという液体の塗り薬もありますが、こちらには酸化亜鉛が含まれていないので、個人的には別物だと考えています。
塗った場所を乾かす効果は期待できません。
カラミンローションを処方してもらいにわざわざ受診するなら、市販のカラミンローションやタクトホワイトを買ったほうが手っ取り早いでしょう。
もちろん、しっかり診てもらいたい場合は受診しましょう。
あせも対策:汗を拭く・爪を切る【ベビーパウダーは?】
あせもが悪化しないように、また次回からのあせもを防ぐために、対策をしていきましょう。
頑張って対策しても完全に防ぐのは難しいですが、軽減はできると思います。
まず、小さい子どもは大人よりも服が一枚少ないぐらいで良いと言われます。
服の着せすぎには注意しましょう。
過剰に汗をかかないように、クーラーや扇風機を活用することも重要です。
適切な温度調節をしていても汗をかくので、汗をまったくかかないようにするのは現実的ではありません。
クーラーを効かせすぎて、体が冷えないようにしましょう。
汗をかいたらこまめにやさしく拭いてあげたり、シャワーをしましょう。
汗だくになった服は着替えるのも大切です。
夏場はビニールプールで遊ばせるのも良いですね。
我が家では結構な頻度で使用しています。
あせもを放置すると、掻きすぎてとびひになることもあります。
とびひになった場合は、抗菌薬の飲み薬や塗り薬を使うことにもなるので、かゆがるようなら早めに対処しましょう。
あせもはかゆいので、子どもが体をかいてしまうことも多いですよね。
爪を短く切っておくことで、皮膚をかいても悪化しないようにしておきましょう。
汗をかく時期は毎日お風呂で清潔にすることが大切です。
また、夏場でも入浴後の保湿も効果的です。
軟膏タイプの保湿剤だと夏場はベタつきが気になるかもしれません。
医療用の保湿剤なら、ヘパリン類似物質ローションや、ヘパリン類似物質スプレーなどの化粧水タイプの保湿剤が使いやすいと思います。
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ベビーパウダーを使うこともあるかもしれませんが、あくまで予防的に使う商品です。
赤いや痒みがある場所にベビーパウダーを使うと刺激になることがあります。
湿った肌にベビーパウダーをつけすぎると汗腺が詰まって症状が悪化することもあるので、入浴後にしっかり乾燥させてから、つけすぎないようにしましょう。
私としてはベビーパウダーは積極的におすすめはしていません。