ワイドシリンの味や飲み方と、下痢などの副作用【先発:サワシリン、パセトシン|眠気は出るの?】

ワイドシリンの味や飲み方と、下痢などの副作用【先発:サワシリン、パセトシン|眠気は出るの?】

ワイドシリン細粒は、子どもによく使われる粉薬の抗菌薬です。

問題なく飲めるお子さんが多いですが、使用例が多いからこそ飲めない子もいます。

  • ワイドシリンの味や飲み方、飲み物との相性
  • ワイドシリンの他の薬との飲み合わせ(相互作用)
  • ワイドシリンの下痢などの副作用
  • ワイドシリンはどのような時に使う薬か?

以上の内容をまとめていきます。

ワイドシリンの味や飲みあわせは?【ミックスフルーツ味|カルピスがおすすめ】

ワイドシリンには10%と20%がりますが、20%が多く使われています(理由は後述します)。

ワイドシリン細粒20%はピンク色の粉薬で、ミックスフルーツ味です。

 

飲んでみた感じはそんなにミックスフルーツ感はないですが、苦味も感じず比較的飲みやすい味です。

 

飲みにくさの原因として良く聞くのは、薬の匂いや量(かさ)の多さです。

薬っぽい匂いがあるせいか、お子さんが飲むのを嫌がることもあります。

また、一回で飲む薬の量が多いため、かさが多くて飲みにくいと感じることもあります。

 

他の薬やジュースなどとの味の相性もそんなに悪くないです。

一般的な組み合わせなら、混ぜても嫌がることは少ないのではと考えます。

酸味があるものと相性が悪いと言われることもありますが、よく使われる酸性の薬のカルボシステインとの味の相性も問題なく感じます。

しか
カルピスと混ぜても美味しいですよ♪おすすめです。

ワイドシリン細粒10%も似たような味で、色は薄いオレンジ色に近いです。

こちらはジュースとの相性を確認したことはありませんが、20%と同じようにそこまで相性が悪いものはないと思います。

他の薬との飲み合わせ:子どもは基本的に影響は少なそう

添付文書上の相互作用は、以下の3つのみ挙げられています。

ワルファリンカリウム:腸内細菌によるビタミン K の産生を抑制し、作用が増強されるおそれがある。

経口避妊薬:腸内細菌叢を変化させ、経口避妊薬の効果が減弱するおそれがある。

プロベネシド:ワイドシリンの血中濃度を増加させるおそれがある。

ワーファリンとの相互作用に関しては、アモキシシリン単剤(ワイドシリンなど)ではなく、クラブラン酸との合剤(オーグメンチンやクラバモックス)しか見つけられませんでした。

添付文書上の量を単剤で使うのであれば、そんなに影響がなさそうだと考えています。

 

子どもに良く使う薬で影響が強く出そうなものは特に思い当たりません。

ワイドシリンの副作用は下痢などの報告が多いです。眠気は報告なし

ワイドシリンの副作用の報告としては、下痢や軟便、食欲不振、吐き気や発疹などが報告されています。

 

ワイドシリンに限らず、抗菌薬は全般的に腸内細菌に影響を与えます。

胃腸症状(下痢や食欲不振、吐き気など)は起こりやすいと考えましょう。

 

ワイドシリンの先発品である、サワシリン細粒の副作用情報は以下の通りです。

副作用
〈ヘリコバクター・ピロリ感染を除く感染症〉
総症例29,373例(カプセル、細粒)中1,888例(6.4%)に、臨床検査値の異常変動を含む副作用が認められた。主なものは、下痢・軟便595例(2.0%)、食欲不振513例(1.7%)、発疹472例(1.6%)、悪心・嘔吐367例(1.2%)等の自他覚的副作用とトランスアミナーゼ上昇14例(0.05%)等の臨床検査値の異常変動であった。。(年次報告終了時:1977年12月)
参考:サワシリン細粒添付文書

 

眠気が出ますか?と聞かれることもあります。

ピロリ菌除に使用した場合は、眠気の副作用が報告されています。

ピロリ菌の除菌の場合、その他の感染症よりも1日量で見ると倍の量を服用することになり、さらに他の薬も併用します。

その結果の眠気なので、単剤で眠気が出る可能性はほとんどないと考えています。

ワイドシリンは溶連菌治療や中耳炎などに使う抗菌薬【先発はサワシリン、パセトシン】

ワイドシリンはペニシリン系の抗菌薬で、様々な感染症に使われます。

特に、溶連菌の治療や、中耳炎の治療に使う印象があります。

子どもにもよく使われる抗菌薬の一つです。

 

ワイドシリン細粒20%はジェネリック扱いになります。

先発品はサワシリン細粒10%及び、パセトシン細粒10%です。

 

先発品はありますが、以前からワイドシリン細粒20%ののほうが多く使われている印象があります。

その理由として、先発品が10%製剤ということが大きいと思います。

 

10kgのお子さんに処方される場合、ワイドシリンなら1日量が1~2gになりますが、先発品なら1日量が2~4gになります。

ワイドシリンの量でも10kgのお子さんに飲ませるには多いと感じる量です。

先発品だとその倍飲まないと行けないので、飲ませるのがとても大変になります。

 

また、粉薬の中では医療費も一番安くすみます。

そういう理由もあって、ワイドシリン細粒20%は良く使われています。

 

 

子どもによく使われる抗菌薬「ワイドシリン細粒」を上手に飲むための助けになれば嬉しいです。

様々な薬と飲み物などの相性は、以下の記事で紹介しています。

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また、抗生物質全般について、以下の記事にまとめています。

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