ブルフェン顆粒の味や飲み方・持続時間など【苦味と粘膜刺激性があるので溶かさない】

ブルフェン顆粒の味や飲み方・持続時間など【苦味と粘膜刺激性があるので溶かさない】

子どもに使える解熱鎮痛剤はあまり多くありませんが、その一つに「イブプロフェン」という成分があります。

 

とは言っても、子どもに使えるイブプロフェンは医療用医薬品のみで、市販薬のイブプロフェンは15歳以上が使用可能となっています。

市販の「イブA錠」などを子どもに使っても良いというわけではありませんのでご注意ください。

 

医療用イブプロフェン製剤のブルフェン顆粒・錠、そしてイブプロフェンの注意点などについてまとめます。

ブルフェン顆粒の味や飲み方【錠剤もあります】

医療用のイブプロフェンの飲み薬には以下の種類があります。

  • ブルフェン顆粒20%
  • ブルフェン錠100
  • ブルフェン錠200
  • イブプロフェン顆粒20%「ツルハラ」
  • イブプロフェン錠100mg「タツミ」、「タイヨー」
  • イブプロフェン錠200mg「タツミ」、「タイヨー」

 

イブプロフェンには苦味があるだけでなく、粘膜刺激性もあります。

その対策として、錠剤は糖衣錠コーティングがしてあり、顆粒は簡単には溶けないようになっています。

 

ブルフェン顆粒を飲むときは、水などに溶かしたり、噛んだりせずに飲んでください。

小さい子に使う場合は、水で流し込むように飲んだほうが良いでしょう。

ちなみに、ブルフェン顆粒を水で流し込んだらほぼ味は感じません。

 

「顆粒も溶かさないと飲めない」場合、溶かしても良い薬に変えてもらったほうが良いでしょう。

※熱湯で溶かせますが、苦くて粘膜刺激性もあるので基本的にはやめましょう。

 

ブルフェンが使われるのは基本的に5歳以上なので、錠剤が飲めることも多いと思います。

錠剤が飲めるならブルフェン錠も選択肢に挙がるでしょう。

なお、ブルフェン錠は直径はそこまで大きくないですが、少し厚みもあり、見た印象は大きく感じるかもしれません。

ブルフェン(イブプロフェン)の用法・小児用量

医療用イブプロフェンの用法・用量は、大雑把に分けて「風邪以外の痛みなどに使う場合」と、「風邪に伴う熱や痛みに使う場合」で異なります。

子どもにイブプロフェンを使う場合、痛みに使うことが多い印象です。

ブルフェンを風邪以外(頭痛など)に使う場合

風邪以外に使う場合は表の量を目安に3回に分けて飲みます。

 イブプロフェン1日量
(1回量は1/3)
5~7歳200~300mg
8~10歳300~400mg
11~15歳400~600mg
成人600mg

※5歳なら1回66.7㎎~100㎎を1日3回、といった具合です。

 

空腹時に飲むと胃腸障害などにつながることがあるので「避けるほうが望ましい」とされます。

ブルフェンを風邪に使う場合

風邪に使う場合、成人は1回200mgを必要時に服用します。

年齢別の目安量はありませんが、一回量の目安は風邪以外に使う場合と同じ程度と考えても良いでしょう。

なお、原則として1日2回までとなっており、やはり空腹時は避けましょう。

 

 

日本の添付文書では、4歳以下の安全性は確立していない(使用経験が少ない)とされていますが、絶対に使用してはいけないというわけではありません。

実際に、日本においても4歳以下に使用される例もあります。

 

ちなみに、イギリスの添付文書では体重7kgから1日20mg/kgで使用可能です(イギリスでは良いから日本でも使っていいわけではありません)。

ブルフェン(イブプロフェン)の効果が出るまでの時間と持続時間

イブプロフェン製剤の有効血中濃度は、ブルフェンの添付文書には記載がありません。

そのため、Drugs.comのmotrinというイブプロフェン製剤の情報を参考にしました。

こちらを参考にすると、1時間では十分な効果は見られないかもしれません。

2~4時間ぐらいで最大の効果が得られそうで、効果持続時間は6~8時間程度と考えられます。

 

まったく同じ製剤ではないため、ブルフェンや市販のイブAなどとは挙動が違う可能性はあります。

ブルフェンの最高血中濃度に達する時間が2.1時間で半減期が1.8時間なので、ブルフェンのほうが効果時間は短そうな印象です。

ブルフェンの副作用(消化器系)・注意点

ブルフェンの副作用は添付文書では以下のように記載されています。

総症例 17,485 例中、副作用が認められたのは 532 例(3.04%)690 件で、その主なものは消化器系(胃部不快感、食欲不振、腹痛、悪心・嘔吐等:2.99%)、発疹(0.20%)、そう痒(0.14%)、顔面浮腫(0.15%)等であった。

 

消化器系の症状が出ることがあるので、空腹時を避けて飲むことで対策になるかもしれません。

その他の副作用は頻度が低そうです。

 

なお、過量投与については添付文書に以下のように記載があります。

幼児服用例(2,800~4,000mg)において呼吸停止、チアノーゼ発現、19 歳男性服用例(8,000mg)においてめまい、眼振発現が報告されている。

 

間違えて2回飲んだとしても、病院に駆け込む必要は無いように感じます。

とはいえ、2倍量飲んでも2倍効果があるわけではありませんし、副作用頻度・程度が増えるだけでメリットは皆無です。

適切な使用と管理をお願いします。

 

子どもの熱や痛みには、アセトアミノフェンが使われることのほうが多いです。

坐薬・シロップ・粉・錠剤など様々な剤型があるので、それぞれ記事にしています。