乳児脂漏性皮膚炎のケアと受診目安【顔や首などのかさぶたのようなものや黄色い湿疹】

乳児脂漏性皮膚炎のケアと受診目安【顔や首などのかさぶたのようなものや黄色い湿疹】

赤ちゃんに肌トラブルが起こると、肌のケアの方法に不安を感じてしまいませんか?

赤ちゃんの肌はツルツルというイメージもありますが、現実には真っ赤になったりぶつぶつがたくさん出来たりと、かわいそうになることも多いかもしれません。

生後半年ぐらいまでに多く起こる肌トラブル「乳児脂漏性皮膚炎」について簡易的にまとめます。

【はじめに】赤ちゃんの肌について

肌トラブルが起きた時に色々と調べると、様々な情報が出てきて、何が正解かわからなくなりますよね。

それもそのはず、赤ちゃんの肌は成長に従って状態がどんどん変化していきます。

生後間もない頃から半年になる前ぐらいにかけては皮脂が大量に分泌されていますが、その後は皮脂の分泌量がどんどん下がっていきます。

つまり、月齢や肌の状態に応じて、適切なお肌のケアは変わってきます。

 

生後半年ぐらいまでは、余分な皮脂が残らないようにしっかり沐浴や入浴で洗い流してあげましょう。

首周りなどや股のあたりなどもしっかり洗うようにしましょう。

 

それ以降になると、皮脂が減って乾燥しやすくなるのでより保湿が大切になります。

乳児脂漏性皮膚炎について

乳児脂漏性皮膚炎とは

乳児脂漏性皮膚炎は、顔や頭皮にかさぶたのようなものができたり、黄色い湿疹などが出たりします。

 

生後半年くらいまでの赤ちゃんは皮脂の分泌が活発になっているため、起こりやすい時期とされます。

肌にいる常在菌も関連していると報告されています。

しかし、その時期を過ぎると少しづつ起こりにくくなっていきます。

 

うちの場合は、上の子は脂漏性皮膚炎がひどくて色々と調べてケアしたり受診したりしていましたが、下の子はほとんど大丈夫でした。

アトピー性皮膚炎との区別は難しいが関連もありそう

乳児脂漏性皮膚炎とアトピー性皮膚炎の区別は難しいと言われています。

 

アトピーは痒みがある、首から上以外にもひじやひざにもできる、赤みがある、ずっと続いているなどが特徴です。

乳児脂漏性皮膚炎は基本的に痒みありません。

症状が出るのは首から上が中心で、基本的には赤くないですが赤みが出ることもあります。

 

長い期間経過を観ていないと区別がつきにくいので、医師でも判断が難しいようです。

また、乳児の脂漏性皮膚炎はアトピー性皮膚炎との関連も指摘されています。
参考:Retrospective analysis of the relationship between infantile seborrheic dermatitis and atopic dermatitis.

乳児脂漏性皮膚炎のケアや受診目安は?

軽い症状であれば受診が必須なものではありませんが、悪化するようなら受診をしましょう。

放置すると細菌感染などにつながることがあります。

まずは家庭でできるケアをしていきましょう。

基本的なケア【ベビーオイルやワセリンなどを活用】

皮脂の分泌が多いことが原因の一つなので、まずは清潔を保つことが重要です。

しっかりと汚れを落とすこと(乳児はベビーシャンプーなどを使用)、そして同じぐらい重要なのは、泡を残さないようにしっかりと流すことです。

赤ちゃんの場合、首などの皮膚にシワが出来やすいですが、そこに汚れが溜まりやすく、また泡も残りやすいですのでご注意下さい。

 

かさぶた状になっている場合は無理に取らないようにしましょう。

ベビーオイルやワセリンなどをつけてふやかした後、ベビーシャンプーなどをよく泡立てて、やさしく洗うようにしてください。

脂分なのでオイルなどをつかうのが基本です。

気になっても、強くごしごし洗わないようにしてくださいね。

他に注意できること【寝具を清潔に、爪を短く】

他に注意することとしては、寝具を清潔に保つことや、引っかいて傷を付けないように爪を短く切っておくことなどが挙げられます。

 

赤ちゃんは汗をすごくかく上にずっと布団の上で寝ているので、寝具のお手入れはより念入りにする必要があります。

カバーやシーツは毎日か2日に一度は洗う、赤ちゃんにやさしい洗剤を使う、布団も数日ごとに干す、などは大切です。

 

赤ちゃんの爪切りは3日に一度ぐらいはした方が良いと思います。

一週間も間をあけてると結構伸びますからね。

ちなみに、赤ちゃんの爪を切る時は、”ふかづめ”や”まきづめ”にならないように白い部分を残しつつ角もできないように切るようにしましょう。

 

けっこう嫌がって暴れるので大変ですよね。

うちの子たちの時は授乳中に切ってました。

 

爪を上手く切れない場合などは、夜間限定でミトンなどを使っても良いかもしれません。

ただし、とても嫌がるのですぐに外します(大人もミトン付けて寝るのは嫌ですよね?)。

また、ミトンは窒息の原因となり得るので、使う場合は必ず注意してください。

受診目安は症状次第

基本的には、上記のケアをしっかりしてあげて症状が落ち着いていれば受診は必要はありません。

別の理由で受診がある時に相談するぐらいで良いと思います。

 

ただし、症状が悪化して肌が膿んできたりすると、二次感染などを起こして他のところにうつることもあるので受診するようにしましょう。

また、肌をひっかいてとびひになることもあるので、水ぶくれが出来たら受診するようにしてください。

乳児脂漏性皮膚炎は基本的に自然に治っていくので、心配しすぎないようにしつつ、できることをやってあげましょう。

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