たまに急激に拡がっていくアタマジラミですが、日本以外の先進国でも流行ることも珍しくありません。
不衛生にしているからシラミが出るわけではありません。
シラミの駆除は結構大変なので、駆除薬を使ったほうが良いでしょう。
アタマジラミの駆除方法の説明と、駆除薬の比較を行います。
アタマジラミって何？
アタマジラミはシラミの一種です。
髪の毛に寄生して、頭皮から血を吸います。
血を吸われたところが痒くなることで気づくことも多いです。
頭をかゆがっている場合は、髪の毛の根本あたりをしっかり見てみましょう。
全然取れない卵のようなものが髪の毛に付いていたら、アタマジラミの可能性が高いでしょう。
成虫も1～4mm程度の大きさなので気づきにくいですが、毎日3～8個の卵を産みます。
成虫は1ヶ月程度生きており、卵は7～10日で幼虫に、その後10日前後かけて成虫になります。
早く対策をしていないとどんどん増えていきます。
卵は髪の毛の根本の方にセメント質の成分でしっかりくっつくように産み付けられるので、普通のクシを使っても全然取れません。
アタマジラミはどうやって感染する？
アタマジラミはアメリカやヨーロッパでも流行ることがあります。
栄養状態や衛生状態が原因で流行るわけではありません。
基本的には、誰かの髪から誰かの髪へ成虫が移動することで感染していきます。
保育園や幼稚園などでは体を近づけて遊ぶことも多いので、どうしても感染しやすいです。
シラミは床などに落ちても数日間は生きています。
枕やブラシ、タオルからシラミが移動することもあります。
家族間の感染にも注意が必要です。
アタマジラミの駆除方法は？
アタマジラミの駆除：モノは60℃以上のお湯に5分以上つける
枕やシーツににもアタマジラミは落ちます。
駆除が終わるまでは毎日交換しつつ、床掃除などもしたほうが良いでしょう。
60℃以上のお湯に5分以上つければ、アタマジラミは退治できます。
シーツなどはお湯で退治してしまいましょう。
後述しますが、スミスリンパウダーを使う方法もあります。
アタマジラミの駆除：髪の毛は丸坊主にするか、薬を使いましょう。
駆除するための一番シンプルな方法は、丸坊主にすることです。
そうしたらアタマジラミが物理的に寄生出来なくなります。
多分私ならそうします。
とは言え、丸坊主に抵抗がある方は多いでしょう。
卵が付いている髪の毛だけ根本から切ることでもある程度減らせますが、頭皮に付いている卵もあります。
しっかり髪を洗って専用のクシで丁寧にとかしても、全部取りきるのは難しいでしょう。
薬を使ったほうが現実的です。
アタマジラミの駆除薬にはスミスリンやシラミンなどの商品があります。
スミスリンシャンプーがよく使われています【スミスリンシリーズ】
スミスリンはドラッグストアなどでも販売されている、アタマジラミ駆除薬としてはメジャーな商品です。
良く使われていますが、スミスリンはアタマジラミの卵には効果がありません。
卵が幼虫になるのに7～10日かかるので、3～4回使用する必要があります。
スミスリンLシャンプーの使い方
髪の毛を全体的に濡らしてから、キャップの目盛りを参考にスミスリンLシャンプーを振りかけます。
頭皮や髪の毛全体をしっかり洗って、そのまま5分放置してからしっかり流して下さい。
その使い方で、3日毎に3～4回繰り返します（1日目→4日目→7日目→10日目）。
詳しい使い方はスミスリン公式サイトをご確認下さい。
スミスリンシャンプープレミアムの使い方
基本的な使い方はスミスリンLシャンプーと同じですが以下のような違いがあるようです。
当社従来品より細かい泡が長時間髪に留まることにより、確実に、早く、シラミを致死させます。
使用時はフルーツフローラルの香りが漂い、使用感もアップしました。
引用：スミスリン公式サイト
スミスリンLシャンプーとのシラミ駆除効果の比較データは見つけられなかったです。
使用感は良いかもしれませんが、個人的にはスミスリンLシャンプーで十分な気がします。
スミスリンパウダーについて→モノ用だと考えています。
スミスリンパウダーは、頭全体に行き渡らせてから1時間放置する必要があるので、頭には使いにくいと思います。
ふとんや床、畳などに使えるのがポイントです。
詳しい使い方はスミスリン公式サイトをご確認下さい。
スミスリン耐性のアタマジラミも報告されています【注意】
スミスリンが効かない（効きにくい）アタマジラミも一定数あり、沖縄では特に多いようです。
そういうときに海外では、いくつか選択肢があります。
海外ではイベルメクチンの外用液があるらしく、頭に塗って10分間置いてから水ですすぐだけで、15日後には73%の人からアタマジラミがいなくなったとの報告があります。⇒Topical ivermectin 0.5% lotion for treatment of head lice.
最も多い副作用は痒みで0.9%ほど、しかも治療は1回で終わるようですが、とても高価なようです。
高価だとしても、他の治療に比べて明らかに手間もかからないので、かなり良い選択肢だと思います。
金額次第ですが、自費でも良いので国内で発売して欲しいと思います。
そういう時に使えるかもしれないシラミンローションもご紹介します。
シラミンローションは口コミが良いですが、薬局で売ってないと思います。
シラミンローションはアタマジラミの卵にも効果のあるとされています。
主成分はnatrum muriaticumという天然成分のようです。
シラミンローションがアタマジラミに効果的という根拠は見つけれらませんでしたが、口コミは良いです
※効かないと言っているわけではなく、根拠が見つけれれなかったというだけです。
どなたか、シラミンローションについての根拠のある情報をご存知の方は教えていただければと思います。
Google検索した結果や、Amazonやの口コミは異常に良いですが、PubMedで検索しても、シラミに効果的とされている報告は見つけられませんでした。
スミスリン耐性のアタマジラミにも効果的と書かれている口コミも見かけました。
どの内容も明確な根拠があるわけではなさそうですが、実際に使った方は効果的と言ってますね。
「90日間全額返金保証」もあるようです。
効果に自信があるということなんでしょうね。
個人的な意見ですが、根拠のあるデータは見つけれませんでしたし、届くのにも時間がかかるようなので、基本的にはスミスリンシャンプーを選択すると思います。
日本においては、スミスリンで効果がなかった場合の選択肢としては検討できるかもしれません。
スミスリン耐性のアタマジラミになった場合は、丸刈りにする前に試すと思います。
シラミンローションの使い方
シラミンローションをアタマジラミがいると思われる部分に刷り込んで20分以上放置します。
シラミンシャンプーで2度洗いしたあと、シラミ専用くしで卵を除去。
その使い方で、3日おきに2週間継続します。
シラミンローションを使う場合は、シラミンシャンプーと専用くしの購入も推奨されています。
シラミンローションのデメリット【薬局に売ってないし、取り寄せに時間がかかる】
アタマジラミの卵にも効果のあるシラミンローションですが、実際にはあまり選択肢には上がらない気がします。
その理由を説明します。
シラミンローションは用意するのに時間がかかる
私の知っている範囲では、シラミンローションを販売しているドラッグストアはありません。
基本的にAmazonなど、通販での購入になります。
通常、商品を注文してから届くまでに1週間程度かかるようです。
流石に時間かかりすぎです。。
シラミンローションはスミスリンよりも高い
シラミンローションの3点セットは1万円以上します。
スミスリンLシャンプー4本分ぐらいの値段です。
卵にも効果があるので、もしかしたら痒みがなくなるのは早いかもしれませんが、値段ほどの差があるのかはわかりません。
スミスリンLシャンプーと使用回数は同じで放置時間も長いです。
それでも、痒い頭を1週間放置してまで使う商品ではない気がしています。
使いたい場合は、事前に購入しておいたほうが良さそうですね。
アタマジラミはお子さんがいる家庭ではいつ感染してもおかしくはありません。
感染した時にはお近くのドラッグストアにスミスリンLシャンプーを買いに行って、当日から使い始めるのが現実的だと考えます。
急に流行するとドラッグストアでも売り切れることがあるので、そういう場合はネットで購入も検討しましょう。