浣腸は便秘の子どもにもしばしば使われることがあります。
病院でしてもらうのは安心ですが、自分で初めて子どもに浣腸をするのは不安もあると思います。
※病院で浣腸してもらう機会があれば、その時のやり方を見ておくと困らないと思います。
グリセリン浣腸の使い方や注意点をまとめます。
グリセリン浣腸の使い方と注意点【市販のイチジク浣腸についても基本的に同じ】
基本的には浣腸と一緒に指導せんをもらっていると思うので、それに従って貰えれば良いです。
簡単に説明しつつ、補足をしていきたいと思います。
浣腸を使う場合は、基本的に左半身を下にした横向きの体勢(左側臥位)が良い
左側臥位が良いとされている理由は、腸の形を考慮した時に一番安全とされているからです。
立って(立位で)浣腸を使ったことによる事故も報告されているので、少なくとも立位で使うのはやめましょう。
赤ちゃんに浣腸を使用する場合は、オムツ替えの体勢で使ってあげましょう。
市販のイチジク浣腸などのノズルの短い浣腸を使う場合、体勢はあまり気にしなくても良いでしょう。
浣腸は体温程度に温めて使いましょう →そこまで気にしなくても良いかも
浣腸は体温程度に温めましょうと言われています。
浣腸が体温と温度差が大きいと、血圧などに変動を起こす恐れがあるため、というのが理由とされています。
腸の内視鏡検査などでも血圧に変動が起こることもあるようで、温度による影響はそこまで大きくないのかもしれません。
しかし、冷たければ不快ですし、熱ければ直腸の粘膜に良くないのは間違いありません。
お子さんに使う場合は、冷たくない程度には温めてあげたほうが良いと考えます。
温める場合は、洗面器にお湯を張って温めると良いでしょう。
ちなみに、私が子どもに使う場合、両手で数分間持つことで少し温めてから使っています。
冬の浣腸は冷たいので、そのまま使うのはさすがにかわいそうに感じます。
その他の注意
浣腸を入れる前に、中身を少しだしてチューブを少し滑らすか、清潔に使っていたベビーオイルなどを使って、痛がらず挿入できるように少しだけ工夫してあげましょう。
浣腸を注入した後は、ゆっくり抜いてあげてから、出来るだけ(3~10分)我慢させてから排便しましょう。
小さい子は我慢できないので、その限りではありません。
うちの場合はすぐにトイレに座らせていましたが、その体勢だと浣腸液だけが出てきやすいです。
出来るなら少し待ってから座れると良いと思います。
グリセリン浣腸はくせになる?
浣腸がくせになることを心配して、適切に薬が使えていないことがあります。
しかし、適切に使用していれば、浣腸がくせになってしまうとは考えにくいです。
むしろ、便秘がくせになってしまう心配をすることのほうが大切だと思います。
必要時にはしっかりと浣腸を使ってあげましょう。
うちの子にも何度も浣腸を使っていますが、くせになっていません。
子どもが浣腸を嫌がる、痛がる、排便時におしりを痛がる時の対応【体験談多め】
浣腸は腸の動きを活発にさせるので、どうしても痛みを伴います。
当然ですが、嫌がることも多いです。
うちの子も慢性便秘の治療をしていたので、浣腸を使用する機会が多く、とても嫌がっていました。
うちの子の場合は、水分不足で便が硬くなる+排便痛でトイレを嫌がるのコンボだったので、どんどん便秘が悪化していました。
便が硬く大きくなっていたため、浣腸を使っても「おしりが痛くて出したくない」という状況になったこともあります。
その場合、とりあえずは頑張って出してしまうしかありません。
どうしても出ない場合は、1時間程度時間を空けて、2回目を使用しても良いでしょう。
便が硬い状態が続く場合、次回からの対策として、酸化マグネシウムなどの便をやわらかくする便秘薬をしっかり使うことをおすすめします。
そこまで悪化していることも踏まえて、一度受診することをおすすめします。
うちの子は、酸化マグネシウムでの服用を続けており、必要時のみ浣腸を使っていましたが、最近は浣腸を使うこともなくなりました。
今では2日に1回酸化マグネシウムを飲めばほぼ毎日排便があるようになっています。
浣腸は痛くて嫌がるので、家での使用に抵抗があるのも事実です。
しかし、ちゃんと治療を続ければ、使わなくても排便がある日常が待っています。
治療上の必要性があれば、怖がらず使っていただきたいと考えています。
【イチジク浣腸など】子ども用の浣腸も市販で買えます。
子どもの浣腸は市販で購入もできます。
慢性便秘の治療はまずは受診だと考えていますが、浣腸のストックが無くなったときなどの必要時にドラッグストアで購入するのはアリでしょう。
市販されているものは、ストッパーや栓が無く、使い方もシンプルなものが多いです。
医療用の浣腸とは使用量が違うので注意して下さい。
市販のコトブキ浣腸の使用量 | |
0歳から5歳まで | 10mL |
6歳から11歳まで | 20mL |
12歳以上 | 30~40mL |
3ヶ月以下の赤ちゃんの場合:必ず、医師の相談後使用するようにしてください。
※医療用の浣腸はは明確な量が決まっていませんが、小児用は30mLしかありません。
子どもに使う場合は30mLの浣腸を調節して処方されている印象があります。
個人的な意見ですが、医療用の浣腸はノズルが長すぎて使いにくいので、市販の浣腸のほうが使い勝手は良く感じました。
便秘は慢性化すると治療に時間がかかることがあります。
適切に治療を始めることを推奨します。
子どもは便秘になりやすいと言われますが、慢性便秘になるとなかなか大変です。うちの子も慢性便秘なので、大変さはとても良くわかります。まったく便秘にならない子もいるそうですが、便秘持ちの子を持つ私としては親としては羨ましい限りで[…]