子どもの嘔吐の原因と、病院へ受診する目安【便秘・胃腸炎・ぜんそく・後鼻漏なども原因になります】

子どもの嘔吐と受診の判断 

赤ちゃんは特に辛そうな顔でなくても嘔吐することがありますよね。

初めのころはびっくりすることもあると思います。

 

それでも、心配して病院へ受診するべきかどうかを迷ってしまうかもしれません。

  • 嘔吐の原因にはどのようなものがあるか?
  • どんな嘔吐に注意が必要?
  • 病院へ受診する目安は?

このあたりの疑問を解決したいと思います。

子どもの嘔吐の原因は?【便秘・胃腸炎・それ以外・赤ちゃん】

子どもの嘔吐にも色々な要因がありますので、主だったところをまとめていきます。

便秘による嘔吐

便秘が原因の体調不良は子どもに多いです。

嘔吐につながることも多い印象です。

「さっきまで辛そうだったけど、病院で浣腸してもらって便が出たら、すぐに元気になった。」と言われる事も少なくないです。

 

数日ぐらいの便秘でも嘔吐や熱、腹痛などの症状が出てくる子はいます。

グリセリン浣腸などで便秘を改善してあげればケロッと治ることもあります。

 

普段から便秘がちのお子さんは、便秘がクセにならないように、早めに受診した方がいいかもしれません。

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胃腸炎などの感染症による嘔吐

感染性胃腸炎が原因で嘔吐することもあります。

感染性胃腸炎にも細菌性とウイルス性があり、下痢だけの場合や嘔吐だけの場合もあります。

腹痛や熱を伴うこともあります。

 

細菌性胃腸炎の場合は、抗生物質を使うこともあります。

※ウイルス性胃腸炎には抗生物質は効果がありません。

 

ロタウイルスによる下痢の場合は、症状が酷くなり入院などになることもあります。

ロタウイルスの予防接種は任意ですが、感染力が強い・重症化しやすい・脳炎の可能性なども考えられます。

できるだけ予防するようにした方が良いと考えています。

当然うちの子たちは予防接種しています。

 

またノロウイルスなども有名です。

感染性胃腸炎の場合、条件次第では、出席停止などの措置が取られることもあります。

詳しくは>>>小児の感染症流行カレンダーとそれぞれの簡単な特徴や出席停止の基準をまとめましたをご覧ください。

それ以外の原因による嘔吐

頭部には嘔吐中枢があり、そこを刺激されると嘔吐します。

髄膜炎などの場合にそういうことがありえます。

 

また、ぜんそくなどで咳が酷い時の嘔吐もあります。

お子さんの場合は珍しくありません。

>>>小児ぜんそくの基本・発作の原因・治療薬など【予防薬を適切に使いましょう】

 

後鼻漏などが原因による夜間の嘔吐もよくあります。

症状によっては、鼻水吸引をすすめられることもあります。

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赤ちゃんの嘔吐

赤ちゃんの場合は、胃と食道をつなぐ筋肉が弱いので、ゲップなどのちょっとした刺激で吐いてしまうことも珍しくありません。

そのため、赤ちゃんに薬を飲ませる場合は、できるだけ食後よりも食前の方が良いと思います。

 

保険制度上のルールとして食後指示で処方される薬は多いです。

食前に飲んでも良いかを病院・薬局で確認するようにしましょう。

 

小児科の医師や、子どもの事を良くわかっている薬剤師などは、薬によっては「食前でも良いですよ」など一言沿えてくれることもあると思います。

子どもが嘔吐した時に病院へ受診する目安は? →嘔吐以外の症状を確認

子どもが嘔吐した場合に大切になるのが、「嘔吐以外の症状が無いか」です。

熱・頭痛・腹痛などの症状がある場合や脱水傾向(おしっこが出てない、唇が乾いている)があるようなら受診したほうが良いと思います。

 

他に症状が無く、1回吐いただけの場合は少し様子を見ても良いと思います。

それでも嘔吐が続くようなら受診も検討しましょう。

病院に受診することで、流行りの感染症をもらうリスクもあることは忘れずに。

 

嘔吐が続いているにも関わらず一気に大量の水分を与えたりすると、また吐いてしまったりと、逆効果になりかなません。

吐いた後は水分の飲ませ方にも注意をしたほうが良いでしょう。

 

嘔吐で受診するかどうかの最終的な判断は、「いつもと明らかに違う」かどうかだと思います。

それは子どもといつも一緒にいる保護者の方にしかわからないことです。

気になるようなら受診するようにしましょう。