乳幼児突然死症候群(SIDS)を防ぐために家庭で出来ること

幸いなことに、現在の日本では新生児や乳児の死亡率は高くありません。

中には先天性の病気などで防げないものもありますが、家庭で可能性を減らすことが出来る対策もあります。

そのひとつが、乳児突然死症候群(SIDS)対策です。

一件でも不幸を減らすため、知識を付けて、出来ることだけでもしてもらいたいと考えています。

SIDSリスクを低くするための3つのポイント【厚生労働省】

日本の厚生労働省はSIDS対策として3点に絞って紹介しています。
参考:厚生労働省ホームページ

  1. 1歳未満はあおむけに寝かす
  2. 出来るだけ母乳で育てる
  3. 禁煙する

上記の3つの内容に注意をすることで、SIDSの発症率が低くなるというデータがあります。

 

うつぶせ寝はSIDS、窒息のリスクを増やします。

これは寝ているときの話であり、目が覚めている時もずっとあおむきにしていなければいけないとうわけではありません。

また、寝返りによってあおむけ以外の体勢になった場合も、無理に戻す必要はないとされます(もちろん戻しても良いです)。

 

母乳で育てることのメリットはたくさんあるとされます。

しかし、働いている女性も多い現在の環境では、母乳育児のハードルは高いようにも感じます。

望んでいるにも関わらず、どうしても母乳育児を続けられないケースもあります。

 

禁煙に関しては、妊婦さんだけの話ではなく、周りも同様です。

受動喫煙は少ない量でも子どもの喘息リスクを上げることが分かっています。
参考:Secondhand smoke exposure and asthma outcomes among African-American and Latino children with asthma

アメリカの小児科学会ではさらに詳しく注意点が紹介されているので紹介します。

SIDSリスクを低くするための19のポイント【アメリカ小児科学会】

アメリカの小児科学会は、SIDSリスクを減らすために19の項目を挙げています。

すべてが保護者向けというわけでもなく、日本とは環境も違いますが、参考にはなると思います。

私なりに訳していますが、正確な表現を知りたい場合は、アメリカ小児科学会のページ を読んで下さい。

  1. 子どもが1歳になるまでは、睡眠時はあおむけにする
  2. フィットしたシーツを付けた硬めのマットレスで寝かす
  3. 母乳育児を推奨
  4. 親と同室の違うベッドで寝かすとSIDSリスクが50%低下する(ソファーなども注意)
  5. 睡眠中に近くに柔らかいものを置かない
  6. おしゃぶりをする(メカニズムは不明、おしゃぶりが口から外れた場合でも効果的|紐には注意)
  7. 禁煙する(妊婦、産後の赤ちゃんの環境にも注意:後で説明)
  8. 出生前・出生後にアルコールや違法薬物を使用しない
  9. 暑すぎる環境を避ける(基準が様々で、明確な室温の基準はない)
  10. 妊婦は定期検診を受ける
  11. 推奨されている予防接種は受ける
  12. 「SIDSを避ける」とされるマットレスなどを使わない(根拠が無い)
  13. 家庭用の心肺モニターを使用しない
  14. 起きている時間はタミータイム(後で説明)を推奨
  15. 「おくるみ」を推奨する根拠はない
  16. 赤ちゃんに関わる人はSIDSリスクを減らす事柄を推奨する必要がある
  17. メディアやメーカーは安全な睡眠のガイドラインに従う必要がある
  18. “Safe to Sleep”キャンペーン を継続する
  19. SIDSなどの乳児死亡に関する調査を継続し、完全に無くすことを目標にする

※専門家を対象にした内容もありますが、すべての事項に注意するように推奨されています。

 

SIDSと喫煙については、以下の点などに注意するように書かれています。

  • 母親は妊娠中または乳児の出産後に喫煙すべきではありません。
  • 妊婦や乳児の近くでは喫煙しない。子どもが時間を費やすすべての場所(車内含む)から受動喫煙を無くすことを推奨
  • 喫煙者と幼児がベットを共有するとSIDSリスクが上がる(ベッドで喫煙していなくても)

 

喫煙者とベットを共有することにも注意というのはあまり知られていないかもしれません。

屋外で喫煙しても肺の中に副流煙は残っていますし、服についた副流煙を屋内に持ち込むことにもなります。

タバコの粒子はとても小さく10mは拡散するという報告もあります。

屋外での受動喫煙をゼロにすることは現実的ではありませんが、家庭内では出来ることもあると思います。

 

「タミータイム」は聞き慣れない言葉かと思いますが、「赤ちゃんが起きており、保護者が見ている時間に、うつぶせで過ごさせること」です。

小さいうちは、タミータイムは数分などの短時間で問題ないでしょう。

成長につれて、寝返りの練習などで自然にタミータイムの時間も増えていくと思います。

 

SIDSリスクを減らすためにあおむけに寝かすことを推奨した結果、長時間あおむけの体勢となり赤ちゃんの頭の変形が増加しました。

それをきっかけに、タミータイムを推奨するようになったという流れのようです。

全ては出来なくても、少しでもSIDSリスクを減らしたい

項目が多く、なかなかすべてを達成するのは難しいのかもしれません。

我が家の場合も、「おしゃぶり」は使ってないですし、時に大人と同じ布団で寝ていることもありました。

 

これらのことに注意しなかったとしても、ほとんどの場合SIDSにはなりません。

まったく注意していなかったとしても、元気に育つ子がほとんどです。

また、注意していたとしてもSIDSがゼロになるとも言えません。

しかし、少しでもリスクを減らすため、出来ることだけでもやってもらえたらと思います。