パタノール(オロパタジン)点眼液の副作用と、コンタクトをしたまま使えるか?【ジェネリックも発売予定|子どもに使える?】

これを書いているのは2月の中旬なので、花粉症の患者さんが増えてきています。

花粉症の目薬といえば、パタノール点眼液が一番良く使われている印象があります。

パタノールの以下の点についてまとめました。

  • パタノールの副作用
  • パタノールはコンタクトをしたまま使える?
  • 子どもには何歳から使える?
  • ジェネリックや市販薬はある?

パタノールの副作用 目の刺激や痛み|眠気は報告なし

使用成績調査及び特定使用成績調査において、安全性評価対象例3,512例中、22例(0.6%)に副作用が認められた。主な副作用は、眼刺激5件(0.1%)、眼痛5件(0.1%)、眼瞼炎3件(0.1%)、眼瞼浮腫3件(0.1%)、眼そう痒症2件(0.1%)等であった。なお、安全性評価対象例のうち、小児に対する投与例数721例中4例(0.6%)5件に副作用が認められた。その内訳は、1歳以上7歳未満が195例中0例、7歳以上15歳未満が526例中4例(0.8%)であった。また、その副作用の内訳は、眼瞼湿疹、眼刺激、眼痛、角膜炎、眼そう痒症の各1件であった(再審査終了時)。
引用:パタノール点眼液添付文書

目への刺激や痛みなどが報告されていますが、発生頻度も低いです。

副作用を過度に心配する必要はないと思います。

 

パタノールの主成分:オロパタジン(アレロック)は眠気に注意が必要な薬ですが、パタノールの副作用報告には眠気の記載はありません。

目薬は基本的に局所で効果を発揮しますが、目から鼻に流れていった成分は鼻から吸収されて血中に入ります。

絶対に眠気が出ないとは言い切れませんが、まず大丈夫でしょう。

以下の記事中の報告でも、脳内占拠率は低い結果になっています。

関連記事

アレルギー性鼻炎や蕁麻疹、かゆみなどの症状を抑える時に使われる抗ヒスタミン薬は、副作用の眠気が問題になることが多いです。しかし、眠気だけでなく、自覚しにくいインペアード・パフォーマンスにも注意をしておいたほうが良いと考えます。[…]

抗ヒスタミン薬の脳内占拠率(鎮静性)とインペアード・パフォーマンス【眠気が出にくいのは?】

 

パタノールの用法に、1回1~2滴と記載がありますが、2滴点眼するメリットはほぼ無く、副作用などのデメリットが増えかねません。

1回1滴にしたほうが良いと思います。

 

目薬の注意点については、>>>目薬のさし方と注意点を解説します【子どもが嫌がる/泣く時の注意点も】 をご確認下さい。

パタノールはコンタクトをしたままでも使える? ソフトレンズは注意!

本剤に含まれているベンザルコニウム塩化物は、ソフトコンタクトレンズに吸着されることがあるので、点眼時はコンタクトレンズをはずし、10分以上経過後装用すること
引用:パタノール点眼液添付文書

パタノールは、医療用の目薬では珍しく、はっきりと上記のように書かれています。
ソフトコンタクトレンズの方は注意して下さい。

 

ハードコンタクトレンズや、ワンデーのソフトコンタクトレンズについては、色々と意見があります。
眼科医の指示に従うようにして下さい。

いずれ、ソフトコンタクトレンズも外さなくても使えるようなジェネリックが発売になるのを期待しています。

パタノール(オロパタジン)点眼液は何歳から使える?

パタノールの添付文書(日本)

添付文書には、低出生体重児、新生児、乳児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。と書かれています。
つまり、幼児に関しては使用経験があるということになります。

医療用医薬品の添付文書等の記載要領の留意事項についてには、「幼児とは、1 歳以上、7 歳未満の児とする。」 とされています。

パタノールの添付文書(海外)

海外の添付文書を確認すると以下のようになっています。

アメリカ
Safety and effectiveness in pediatric patients below the age of 3 years have not been established.イギリス
OPATANOL may be used in paediatric patients three years of age and older at the same dose as in adults. The safety and efficacy of OPATANOL in children aged under 3 years has not been established. No data are available

どちらも、「3歳未満の有効性と安全性が確立されていません」となっています。
アメリカ・イギリスとも、日本とは違い、用法は1日2回点眼とされています。

内服薬の添付文書

日本において、同成分の飲み薬は2歳から使用されています。

目薬に含まれる成分量は、飲み薬を比較すればかなり少ないです。
量まで考慮すれば、全身性の副作用に関しては2歳以上に使っても問題はないように感じます。

軽く調べてみましたが、海外で幼児にオロパタジンが使われているデータを見つけられませんでした。

 

以上をまとめると以下のようになります。

  • 日本の添付文書:1歳から使える
  • 海外の添付文書:3歳以上で有効性と安全性が確立
  • 日本の飲み薬:2歳から使える

3歳未満にパタノールが処方されているのを見たことがありませんが、私個人の意見としては、使うなら2歳ぐらいからかなと考えます。

1歳から使われることも多いのでしょうか?
情報をいただけるとありがたいです。

パタノールのジェネリックは発売予定あり。市販薬はまだありません。

2019年中には、オロパタジン点眼液0.1%「サンド」が発売になると思いますが、詳細はまだ未定です。

パタノールと同成分の市販薬はまだありません。

市販薬から選択するなら、ノアールPガード点眼液や、ザジテンAL点眼薬を選びます。

【第2類医薬品】【セルフメディケーション税制控除対象】【メール便対応!】ノアールPガード点眼液 8ml【佐藤製薬】【4987316020617】【3個までメール便発送可!】【あす楽対応!】

どちらも、医療用の目薬としても使われています。

こちらもソフトコンタクトレンズは外して使いましょう。

 

パタノール点眼液はアレジオン点眼液と比較されることも多い薬です。

アレジオン点眼液については>>>アレジオン点眼液は子どもには何歳から使える?【ソフトコンタクトレンズをつけたままでも使える目薬です】をご覧ください。