ジェネリック医薬品のコスト以外のメリット【子どもにも飲みやすい工夫などがされているものも多いです】

ジェネリック医薬品について、皆さんはどのようにお考えでしょうか?
先日生活保護法の改正があり、生活保護の方はジェネリックを使用することが原則化されました。
私の感覚では、医療費負担がない、もしくは少ない方にジェネリックへの変更を希望されない方が多い印象です。

ジェネリックにはコストが安くなるというメリット以外にも、患者さんにとってのメリットがあるものも多くあります。
それを少しでもわかってもらえたらと思います。

ジェネリック医薬品ってそもそも何?同等性は示されています。

単純に言うと特許が切れた医薬品(先発品)を、他社が同量の同一有効成分を使って作った薬です。
医薬品の特許は原則として20年で切れます。
特許を取ってから20年なので、発売されてから20年ではありません。

 

ジェネリックは先発品の有効成分や製法を元にして開発され、同等性を確認する試験(生物学的同等性試験)に適合しなければ作れません。
そのため基本的には効き目は変わらないですが、ジェネリックにも商品によって色々とメリットデメリットがあります。

 

先発品とジェネリック医薬品は完全に同じ薬ではありません。

そして、同じ先発品でも溶出率などに違いがでることもあるので、すべてが完全に同じではありません。

滅多にあることではありませんが、実際に溶出率が基準範囲から外れたために、回収された先発医薬品もジェネリック医薬品もあります。

少なくとも、先発とジェネリックで明らかに効果に差が出るほどことはまずないと思います。

先発とジェネリックの違い【子どもが飲みやすいものも多いです】

ひとつの先発品に対して、ジェネリックが10種類以上あることも珍しくありません。

その中で選ばれる薬にならなければならないので、ジェネリックメーカーは特色を出してきます。

その例をいくつか挙げていきます。

【先発とジェネリックの違い】飲み薬編

子どもの薬の場合は、薬を嫌がるお子さんになんとか飲んでもらおうとする工夫に溢れているものが多いです。

例えば以下のような工夫です。

  • 先発品よりも味が良い(苦みが抑えてあるなど)
  • 薬の量(かさ)を減らす
  • 錠剤を小さく飲みやすくする

例えば、クラリスロマイシンアジスロマイシンなどは味がかなり飲みやすくなっていますし、モンテルカストチュアブルは色々な味のバリエーションがあるので、味の好き嫌いにも対応できます。

また、ワイドシリン細粒オロパタジンドライシロップは先発品の半分の量を飲めば済みますし、アトモキセチンは先発品が大きいカプセルですが、ジェネリックなら小さめの錠剤を選択することも出来ます。

 

残念ながら先発品よりも苦いなど、飲みにくくなってしまうジェネリックもあります。

ほとんどの薬局では、出来るだけ飲みやすいジェネリックを選択するために努力されていると思います。

飲みやすいジェネリック医薬品を選択することで、先発品が飲めなかったお子さんが嫌がらずに薬を飲めるようになったという事例は私も幾度となく経験しています。

 

錠剤の小型化については、絶対的に良いというわけではありません。

「飲む」だけであれば、小さいサイズの方が飲みやすいですが、「錠剤をシートから出して、手に乗せて、口に入れるまで」の取り扱いのしやすさに関しては、小さすぎると難しくなると報告されています。
参照:錠剤の大きさが虚弱高齢者の服薬に与える影響

しかし、体が小さいお子さんに飲んでもらうためには、小さい薬の方が飲みやすいですよね。

 

また、一部のジェネリックには、飲み込みやすいゼリー状になっているものや、携帯もしやすい薄型フィルム状になっているものもあります。

両方とも錠剤を飲み込むのが難しくなっている高齢の方にはありがたいですよね。

【先発とジェネリックの違い】外用剤編

子どもに良く使われるホクナリンという貼り薬に関しては、ジェネリック医薬品に変えたことで「はがれやすくなった」という意見を耳にすることは多いです。

また、アトピー性皮膚炎や乾燥肌などの、角質層にダメージがある場合は吸収に違いが出てくるという報告もあります。
参照:Comparative Study of Skin Permeation Profiles between Brand and Generic Tulobuterol Patches

 

ホクナリンテープにはそういう肌でも吸収が安定するように特別な作り方(結晶レジボアシステム)をしているので、角質層にダメージがある場合でも吸収が安定します。

お子さんでホクナリンテープを使うのはぜんそくのときがメインだと思いますが、喘息のお子さんの30%程度はアトピー性皮膚炎を併発しているというデータもあるので、一層の注意が必要だと思います。

 

塗り薬においては使用感が異なるものも多く、好みが分かれる印象です。

例えば、ヒルドイドのジェネリック:ヘパリン類似物質外用泡状スプレーは使い勝手も使用感も良くおすすめ出来ますが、あまり使用感が良くない商品があるのも事実です。



目薬では防腐剤が入っていないように改良されたジェネリックなどもあり、推奨することが多いです。

 

ジェネリックを勧められた際には、一般論の説明をされることが多いかもしれませんが、個々の薬についてのメリットデメリットをしっかり尋ねてみると良いと思います。

患者さん目線で商品を選定している薬局なら、しっかり答えてもらえると思います。

 

絶対に先発品が良い!となると、何かしらのメリットをあえて逃している可能性もあります。

ジェネリック医薬品への拒否感が減ると嬉しいです。

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